公務員試験の勉強をするとなると、その範囲は広いです。これを1から始めて100まで終わらる必要は全くありません。100点取っても、何の価値もありません。必要なのは、合格ラインを1点上回ることです。
むしろそれがベストでしょう。楽に勉強出来るところを押さえ込んで、取れるところでしっかり取り切る事です。
あまり試験に出ないところ、自分の苦手なところ、そんなところは無視した方が結果は付いてきます。するべき事をする、このスタイルをものにしましょう。
計画は必要です。長期的計画(月単位)、中期的計画(週単位)期的計画(日単位)と、この順番に定めておきましょう。まずは、どこをどれだけやって何点取るか、分野毎に目標を決めておきます。
そのためには、いつまでにはどこまでやってしまうとか、具体的に設定をします。例えば、数的推理は半年前から慣れておくとか、暗記科目は試験の2ヶ月前からにしておく、とかです。
このような計画を立てていると、だらけたり、不意の日程が入って予定がずれ込んだ時などに修復が効くところです。これが出来ないと、小さなずれが大きなひずみに変わって気付いた時は取り返しが効かなくなるのです。
計画の中には、遊びの計画も忘れないようにしておきます。目指す試験の難易度にもよりますが、多かれ少なかれ気分転換は勉強の効率を高めます。
する時に集中出来る人間になるための訓練にもなりますので、ゆとりをもたせておくべきです。
試験に受かるなら模試は受けるしかない
公務員試験を合格したくて受けるのであれば、模試は欠かせません。受験料はかかりますが、合格すればほんのはした金にしかなりません。それ以上の価値はあります。それは次のようなものです。
・学習達成度を分野別にチェック出来る
まず分かりやすい合格の可能性判定が出来ます。たとえ可能性が低いと判定されても、どこで点が取れていないのかが分かります。これは大事なことです。
得意分野で点を取って、不得意分野でいかにしのぎ切るかが合格のポイントになるからです。それにはどのような学習体制に変更すれば良いのか、再検討のチャンスが得られるのです。
たとえ結果が素晴らしくても、偶然選択が当たったような問題もあるはずです。そこは分析してみる必要があります。
模試に出てくる問題は本番の試験問題を予想してくれている面もあります。模試の問題を復習すれば、傾向と対策も立てやすくなるのです。
・今後の受験勉強のスケジュールを立てられます。
模試で公務員試験の学習にメリハリが付きます。模試と模試の間で何をどこまで学習しておくのか、次回の模試ではどのような結果を期待するのか、考えながら学習出来るのです。これは本番に向けてだらだら学習しがちな毎日を活性化させてくれます。
・本番前に本番のような経験を積められます。
実際に本番環境で制限時間内にどれだけの事が出来るのかを把握出来ます。試験のシミュレーションです。試験では、短時間で自分の能力を最大限に発揮するのに合った適正な時間配分、回答順を決めなければいけません。
1番から順に悪戦苦闘しても取れるはずの点もとれなくなるようになっています。これが公務員試験の特徴とも言えるのです。
この合否を左右する大切な判断力を付けるのは、模試を受ける以外に方法は無いのです。それではと、同じ模試の問題を仕入れて自宅ですれば受験料は節約できます。
ところが、なぜか自宅で解くのと試験会場で解くのは全く違った結果になります。模試は予備校などで実施しています。本気で試験に取り組むなら、最低2~3回は受けるしかないのです。
社会人から公務員になるための勉強法
社会人から公務員へ転職したと言う人は、案外多いものです。合格者の1割以上も社会人が占めていると言った事例も多々あるようです。社会人になってからの勉強法は、まず短時間で集中出来るものでなければいけません。
社会人ですから、昼間は普通に仕事をしています。予備校に通うとしたら夜間になるのでしょうが、そうそうそんなに暇はありません。余力のある人なら予備校に行って損することは無いでしょう。
しかし模試さえ予備校のお世話になってれば、無理して予備校に通う必要もありません。情報は雑誌を定期購読するかネットでも手に入ります。
最新の問題集は必須ですから、新規購入をしておきます。後は、いかにスケジュールを組むか、それをいかに実施するかでしょう。
公務員試験では、ミスをしないことが最も大切です。出来る事をしっかりこなせるかを問われるのです。実際の業務に携わっても、そこが一番求められるところです。
時間的にどうしても厳しければ、勉強しても効率の悪い苦手分野はカットする大胆さも求められます。無駄を無くすと言う事です。
もう一つ無理もいけません。社会人なのですから、ハンディは受けて立つものです。学生相手に焦ってもどうしようもありません。気張り過ぎて無理をして頭に詰め込んだつもりでも、どれも入ってなかったりするのです。
マイペースで臨みましょう。その方が結果は付いてきやすいはずです。得意科目でペースを掴んでリズム良く勉強をこなしていきましょう。それで不得意科目もそこそこに出来るようになれば、大成功なのです。
社会人ならではの、ちょっとした工夫をしてみるのも良いものです。参考書を自分で朗読したものを録音媒体に保存しておくのです。それを通勤途中に聞いたりとかすると勉強時間にすることが出来ます。
職場にもよりますが、遠慮しないでなるべく休暇を取りましょう。 それも「公務員試験を受けるから」と職場の人に言っておいた方が取りやすいかもしれません。
公務員試験の勉強法(高卒の場合)
国家公務員一般職(高卒)を例にとてみます。試験は行政職と技術職とがあります。行政職は、知識試験、知能試験、作文試験、筆記試験、適性試験。
技術職は、それに加えて数学物理情報の基礎試験、各職種の試験があります。行政、技術を問わず総じて広く浅い知識が求められます。
それに知能試験をこなせるよう思考力、読解力、数的推理訓練をしておくのがポイントになります。
面接試験も力を入れ過ぎず入れなさ過ぎず、ほどほどに準備をしておくべきです。リラックスしてそつのない応対ができる程度にはしておきたいものです。
高卒での受験者は、高校生はもちろん既卒者でも仕事をしながらだったりと勉強時間があまりないのが普通です。
上記のような試験の対策勉強を短期間でいかに効率良くできたかが、合否の分かれ目になると思いましょう。本来、能力的には問題のない受験者ばかりが受験しているものと思われます。
その中で合格するには、合格者のアドバイスを受けるのも良いものです。ですが一番良いのが、専門学校です。専門学校は、合格のための面接試験も含めたいろいろなノウハウを持っています。
実際に合格している人の過半数は何らかの形で専門学校を利用しているようです。一般書店にも専門の問題集もありますが、それだけでは心もとないのです。
勉強には無理も無駄もなくしたいものですが、独学ではそれがどこなのか掴みにくいのです。せっかく頑張っても徒労に終わることのないようにすることが、肝要になるのです。
地方公務員試験に合格するための勉強時間
地方上級行政職員の場合、筆記試験に合格するには、一般に1000~1500時間の勉強が求められます。
技術系の場合だと職種によって難易度にばらつきがあって一概には言えませんが、ほぼこれに準じるものです。これが地方初級行政職員になりますと、その70%くらいになるようです。
地方上級の場合、これを1年間の勉強で済ませるとすると単純に割れば1日5時間が目安になります。時間に余裕のある学生ですと、直前になってからもっと時間を使う事もできます。
その場合、1年前から始めて半年前くらいまで1日3時間くらい、半年くらい前から1日8時間くらいの勉強をすると言った感じになります。
これが社会人になると、1日にそんなに時間は取れませんので、その分勉強期間が長くなります。スタートは1年前では厳しくなります。
1年半とか2年とかで勉強計画を立てることが求められます。もちろん人によって条件が違いますので、一概にそうとは言えません。全体的にもっと短い勉強でも合格する人もいます。
例えば、国公立大学の学生でしたら負担はもっと軽く済みます。教養試験で出題される内容は、センター試験の内容と似たり寄ったりか少し易しいからです。
また、行政職でしたら専門試験では法律や経済の出題が多いので、その辺りに強い法学部や経済学部の人でしたら時間ももっとかからないでしょう。
高い基礎学力を既に付けている人には、それほど改めて勉強しなくてもいいような分野もいくつかあるでしょう。また数的推理に強い人でしたら、その分野については準備もほどほどに点が取れるものです。
専門試験の対策は全く何もしなかったと言う合格者だって、実際に普通にいるのです。
公務員予備校でも、上級公務員の試験勉強カリキュラムは1年間で済ませられるのようになっています。この期間内でしっかり勉強していけば、合格できるレベルにあるのです。
とは言え、楽観しては失敗の元です。ここは必要以上と思われるくらいに時間をかけて、コツコツ足元を押さえていくのが堅実な合格法でしょう。
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