国家公務員と地方公務員

公務員を最も大きく分けると、国家公務員地方公務員とになります。国家公務員ですと、日本国政府の根幹を支える仕事になります。

どのポジションで支えるかは様々ですが関与するには違いありません。あるいはそれを実施する業務をすることになります。バリバリ出来る理由はそこにあります。

地方公務員ですと、仕事は住民相手の行政サービスを地道にコツコツと、基本的にはそれ以外にありえません。小さい案件の一つ一つにチマチマこなさなくては、いけないところがあります。

それでもバリバリやれる人もいるでしょう。しかし、あまり目立ってもしょうがないと言う空気があるのもいたしかたないところです。このようにはっきり言って全然、違います。

転勤にしても全国に展開するのが、国家公務員です。時には海外勤務も普通にあるのです。地方公務員ですと、都道府県職員なら例外を除き、その範疇にしかなりません

ほぼ一生を、その限られた土地で暮らし込んでいくことにしかならないのです。それはその土地が好きならそれでもいいでしょう。見知らぬ土地への引っ越しは、感じ方によっては慣れない暮らしを強制されるだけの事です。

待遇面にも、多少の違いはあります。共済年金なども国と地方は全く同じものと言う訳ではありません

しかし、これには大差はありません。どちらも一長一短でどちらががいのか、それはその人の価値観によります

希望する職種が地方には無い場合もあるでしょう。どちらの方も必要な職業であるのは、疑いの余地はありません。

国家公務員の業務概略

国家公務員は試験を受けて合格するだけでは、採用されない場合があります。最終的に採用されるまでは、地方公務員に比べて道程に長いものがあります。

それだけ厳しくしている国家公務員の仕事とは、どういうものなのでしょうか。

国家公務員1種試験を潜り抜け採用もされると、そこにはキャリア組が待っています。日本を支える官庁の幹部候補生となるのです。

本省各庁内、地方や海外をも転勤を繰り返し、2種、3種での採用者の何倍ものスピードで昇進していけるのです。仕事は職種及び省庁によって全く違います。

事務職(法律職、経済職、行政職)を一例に取りますと次のような業務になります。

業務に必要な予算の編成
各種政策の企画、立案、法律の制定、改正、運用の指導、許認可関連等
地方の異動先においては、本省庁で決定した業務の執行

専門職も、以下のように数あります。
人間科学Ⅰ:心理技官として、少年鑑別所や少年院での指導監督
人間科学Ⅱ:保護監察官として、少年の保護観察
農学I(農学科学系):技術の研修、情報の提供
農学II(農業工学系):農業水利事業所での業務、国営灌漑排水事業における事業管理、研究
農学III(森林・自然環境系):自然保護官(レンジャー)として、自然保護に関する業務、研究
農学IV(水産系):水産関連業務、研究
理工I(一般工学系):関連する省庁での業務、研究
理工II(数理科学系):関連する省庁での業務、研究
理工III(物理・地球学系:):関連する省庁での業務、研究
理工IV(化学・生物・薬学系):関連する省庁での業務、研究

国家公務員2種になりますと、国家公務員1種(キャリア)が企画立案した政策を各省庁、地方支分部局で施行することになります。大きく分けて行政職技術職とに分かれます。

技術職は、物理、電気・電子・情報、機械、土木、建築、資源工学、化学、農業土木、農学、林学に細分化され、それぞれ専門分野で活躍することになります。

国家公務員試験の採用までの試験の流れ

国家公務員試験のレベルは、キャリア組と呼ばれる1種試験を頂点に、2種試験、3種試験があります。

2種は以前は短大卒業程度とされていましたが、実質大卒者がほとんどですので大卒または短大卒程度になりました。3種は高卒程度です。しかしながら制限は年齢だけですので、その枠を超えて受験する人もいます

国家公務員試験には、1次試験2次試験とがあります。
1次試験は、教養試験、専門試験、専門試験の記述式試験が行われます。
2次試験は、個人面接や集団討論が行われるようになりました。
以前の面接は、問題人物を探し出すのが目的のような面もありました。
しかしながら近年は、より優秀な人物を掘り出す志向になりつつあります。

国家1種と2種には、たとえ試験にトップで合格しても官庁訪問をしなければ採用され無いと言うシステムが存在します。国家1種では、2次試験合格発表後に官庁訪問が解禁になります。

希望している官庁を訪問をして、募集をしている官庁に内定をもらわなければ合格しても意味が無いのです。

国家2種でも、同じようなシステムです。ただし、官庁訪問は1次試験の合格発表後に解禁になります。各自で希望している官庁を訪問して、面接を受けるのです。

ここで仮に内定をもらっても2次試験に合格していなければ、もちろん採用にはならないのです。このため、合格者数は採用予定者数の何倍にもなっている職種もあるのです。

合格しても道はまだ途中なのです。官庁訪問を侮ってはいけません。隠れた最後の難関試験と覚えておきましょう。

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